このページでは、「シャンプーとは何ぞや?」について、ざっくりと書いています。
洗髪の基本概念
● なぜ洗う?
頭皮・頭髪には整髪料の他、日常生活の中で、皮脂・汗・フケ・チリ・ホコリなど様々な物質が付着していきます。それらを放置しておくと、雑菌の繁殖や悪臭、かゆみ・湿疹など頭皮の炎症につながりかねません。
だから、人は洗髪するのです。
● 洗髪洗浄剤
頭皮・頭髪の洗浄にもちいるのが、洗浄用化粧品です。かつては「石鹸」が使用されていましたが、現在幅広く愛用されているのが、周知のとおり「シャンプー剤」です。
● シャンプー剤の基本性能
一般に、シャンプー剤として「備えていなければならない」といわれているのは、下記の事柄です。
1.洗浄力
適度な洗浄性があること。
2.泡立ち
キメの細かい、豊かな泡立ちが続くこと。
3.指通り
洗髪中の髪のもつれがないこと。
4.安全性
頭皮・頭髪・眼などに刺激がなく、安全性が高いこと 。
シャンプー剤の分類
シャンプー剤の分類方法には、大きく分けて以下の2種があります。
1.髪質や髪型による分類
・ノーマルヘア用
・オイリーヘア用
・柔らかい髪用
・硬い髪用
・カラーヘア用
・パーマヘア用
・ストレートヘア用
などがあり、一般の方がシャンプー剤を選定する際の指標となる分類方法。
2.界面活性剤の種類による分類
界面活性剤
● 界面とは? 「界面」とは、「液体と液体の境界」や「液体と空気の境界」のことを指します。
● 界面活性剤の特徴
「界面活性剤」には界面の性質を変える作用があり、1つの分子中に「油となじみやすい部分(親油基)」と、「水となじみやすい部分(親水基)」があります。
相反する「水と油」、この「界面」を文字通り活性しちゃうのです。
● 界面活性剤の種類
界面活性剤は、大きく以下の4種に分けられ、それぞれの特徴に合わせて使用されています。
1.アニオン界面活性剤(陰イオン界面活性剤)
水中で親水基がマイナスイオンになる。
特徴として、洗浄力・泡立ち・乳化力にすぐれている。
主な用途は、シャンプー・石鹸・ボディソープ等。
2.カチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤)
水中で親水基がプラスイオンになる。
特徴として、洗浄・乳化力はないが、殺菌・柔軟・帯電防止作用をもっている。
主な用途は、トリートメント・コンディショナー・リンス等。
3.両性イオン界面活性剤
水中で親水基がプラス・マイナス両方のイオンを持つ。
特徴として、洗浄・乳化力は弱いが、殺菌・柔軟作用を持ち、刺激が少ない。
主な用途は、ベビーシャンプー・ボディソープ等。
4.ノニオン界面活性剤(非イオン界面活性剤)
水中で親水基がイオンの形にならない。
特徴として、泡立ちは良くないが洗浄・乳化力にすぐれ、浸透性を高め、イオン性界面活性剤と併用できる。
主な用途は、クリーム・乳液等。
以上の事柄から、洗浄力と泡立ちにすぐれた「アニオン界面活性剤」が、「シャンプー剤に最も適している界面活性剤」という結論にたどりつくのです。
結局、どんなシャンプー剤が良いの?!
● アニオン界面活性シャンプー剤の分類
アニオン界面活性剤が主原料のシャンプー剤には
・高級アルコール系
・石鹸系
・アミノ酸系
などがあります。
● だから!?何が良いの!?
どんなシャンプー剤が良いのか?
ひとことで言えば、この議論に正解はありません。
「低刺激」にこだわるのであれば「両性イオン界面活性シャンプー剤 = ベビーシャンプー剤」となりますが、「職業柄、油脂分が頭髪・頭皮に付着してしまう人」が、その弱い洗浄力で良いのか?という話になります。
ちなみに一般に、アニオン界面活性シャンプー剤をランク付けすると
1位 アミノ酸系
2位 石鹸系
3位 高級アルコール系
とはなります。しかし、順位イコール正解とも言いきれません。
が、ただひとつ、これだけは言えます。
洗髪で大事なのは、シャンプー剤選びよりも「すすぎ」なのです。