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髪のメラニン色素

髪色は、「メラニン色素」の足し引きで決定しています。

このページでは、あの有名な「メラニン色素」を解説していきます。

髪色とメラニン色素

 髪の毛の色は、黒・ブラウン・赤・ブロンド等、一人一人違いがありますが、それらの髪色は「メラニン色素」によって決まってきます。一般的に、メラニン色素の量が多い順から「黒→ブラウン→赤→ブロンド→白」となります。

 
 また、メラニン色素の量が同じでも、ひとつひとつの色素の大きさ次第で髪色は変わります。これも大きい順に「黒→ブラウン→赤→ブロンド」となっています。

ユーメラニンとフェオメラニン

 メラニン色素は、黒褐色系の「ユーメラニン」と、黄赤色系の「フェオメラニン」の2種類に細別できます。
 実際の髪色は、この2種類のメラニン色素の量と割合で決定されます。

黄色人と白人

 日本人の髪の毛には、多くのユーメラニンと少量のフェオメラニン、双方を含むという特徴があります。そのために、「黄赤味を帯びた黒髪」に見えるのです。
 一方、欧米人(白人)はユーメラニンをほとんど含まず、フェオメラニンを多く含んでいるために、「黄赤系の髪色」になっているのです。
 欧米人の髪色をさらに詳細にみていくと、

@ ユーメラニンをほとんど含まない髪
 メラニン色素の多い順に、「濃赤茶→赤茶→薄赤茶→金→白」
A 少量のユーメラニンを含む髪
 メラニン色素の多い順に、「濃こげ茶→こげ茶→薄こげ茶→くすんだ金→白」
B 多量にユーメラニンを含む髪
 黄色人と同様。
 
となっていくと考えられるのです。

白髪・・・・・・・

 「毛根」にある「毛球」には、毛髪自体を作る「毛母細胞(ケラチノサイト)(参考)」と、メラニン色素を作る「色素細胞(メラノサイト)」の2細胞があります。
 白髪の発生は、メラニン顆粒が何らかの原因でケラチンタンパク質に転送されなくなるために起きる、ひとつの老化現象です。
 日本人の平均的な白髪の発生年齢は35歳頃、また、「頭髪の約半分が白髪になる年齢は55歳くらい」といわれています。

ブリーチ(脱色)による髪色の変化

 黒髪をブリーチしていくとメラニン色素が分解され、髪の色調は「黒髪→暗い茶髪→茶髪→明るい茶髪→薄い茶髪→金髪」と変化していきます。
 その髪色の変化をヘアサロン従事者は「青→赤→赤みの橙→橙→黄味の橙→黄」と色相でみていきます。これは「アンダートーン」という、カラー剤の選定に必須の考え方です。


 実際に目で確認できる髪色(色調)の中に、どのような残留色素(色相)が存在しているのか?
 その「アンダートーン」を計算して、目的の髪色に近づけていくのです。

豆 知 識

ブリーチしても黄味が抜けきらない理由

ユーメラニンには
 「酸化剤で分解されやすい」
     という特徴があります。
一方、フェオメラニンには
 「酸化剤で分解されにくい」
     という特徴があります。
日本人の髪にも少量のフェオメラニンが含まれているために「黄味が残ってしまう」のです。